神勅組玉令 現代語版 2
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 天象の変化先ず主点に寫り、総てのこと主点より發す。主点より發せ ん事は各主要支点に響き各々の韻を發し各々の韻各支点より各分点 に滲透して又夫々の音を發し、全局を遠望するとき一大響和の清調を 奏ず。

 例えば主点に赤光閃きし時其主要支点は青光を發し、又或るものは 白光を發す妙茲にあり、その發するもの、相互に異なる故に宇宙象とは 云えり、各々等しきを望み等しきを強いれば遂に不変の一色と化し二元 の道茲に破れ、創元の道ぞそこに絶ゆ、根元の二元ありて萬花生ず、 萬花彩りて山野象をなす、枢要の局に立つものは、各個の是非を論ず る事なく常に全局の發する響和の音に耳を傾け全局の彩る萬彩の色を 大観し、天象寫現の変化を常に計量調節すべし。

 各支点各分点へは主点より主要点を経て傳承し主点と各支点分点の 間には何等脈絡なきは之人為の組織にして、天来の組玉は主点と各支 点分点如何に些細なる一個点たりとも常に密接に結合するを要す、主 点より主要支点を経て各支点分点を結ぶ線を陽線と仮定せば、各点と 主点とを直接結べる線を陰線とも謂うべし。流動せるものを無限に続か しむるには循環するを要す、循環は実に有限を無限に化する神法の秘 事なり。又發するものあらば、収むるものあること天理の示すところ、巨 大なる空間を占め然も一指だに触れる隙を与えざる天体の神動も皆此 循環の妙線もて結ばれ居ればなり。

 發するときは序を踏み順を経て伝承すれども収る時は各点より同時 に主点に帰る、一の量を發し十の量を収め、次に二十の量を發して百 の量を収む、飛躍の神法又茲に存す。發収の線如何に交錯するとも各 道を異にすれば紛乱を来さず整々無限量のものを消化して止ず。

 次に、和のこと大切なれども既に和によりて立ちしものなれば其緊要 なること知悉しあれば重ねて言わず。

 組玉の要提之の如し其核心を会得して縦横に創意を働かして天玉を 地玉と成さんことを期せよ。人各々其任けられし任より、位の上下自ら あり其序最も尊び行うべきものなれども、一度組玉の位置を離るるとき 、人に上下あるべからず。瑞穂の国は地の母国惟神神高知らす国なり 。君を除き、萬民等しく神の赤子たり、何ぞ権を恣意に用い、財物もて 正道を歪曲せんや、只あるは之れ仕え奉るの道あるのみ、萬民萬邦親 和の源泉は実に茲に發し茲に帰す、宜敷本末を見誤る勿れ。
                                      (終)



 



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